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 【No.239】Smile  2020/01/14 (Tue)
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毛糸で編んだマフラーを首に巻き
普段は見ない本屋のコーナーで時間をつぶす

新しい年の休日は
習慣にも僅かな変化をもたらしてくれる


午後3時 花屋前での待ち合わせ

イヤホンからナット・キング・コールの
「Smile」が流れる

今の自分は疲れた顔をしていないだろうか
花に向かって微笑んでみた





 【No.238】冬の華  2020/01/05 (Sun)
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年の若かった頃は
「花の写真」というものに抵抗があった。
大御所と呼ばれる写真家がクローズアップの
花の写真を発表するのを見る度に、
またかと思っていた。

自分が若いとは言えない年代になると
その理由がわかる気もしてきた。

花には刺激がない。
若い頃は花よりもっと刺激的なものに
目が行くのは当然のことだろう。
じっと花を凝視することなど
その頃には考えも及ばなかった。


花の写真で一番印象に残っているのは
R・メープルソープの作品だろうか。
花と光を描いた官能的ともいえる彼の作品は
長い時間、残像が頭から離れなかった。


冬のパリで出会ったシクラメン。

冬ならではの
そこに静かな「華」を感じた。




 【No.237】sign  2019/12/17 (Tue)
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兆候というサインに

自然の変異を感じとる動物たち

そこには私たちが失った

本能的な能力がある



セーヌに揺れる光

それは環境のバランスを見失うものたちへ

静かに告げられた

何者かのサインのようにも見える





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冬の空を見上げると

そこには裸になった木々たち


太陽に向かい葉を開き

育んだ様子が枝から伺える


ふと自分を振りかえると

自分にも生きた痕跡があるだろうか

長く生きた痕跡 何かを成し遂げた痕跡

答えは見つからない


時が経てばここへも春がくる

旅することができない木々たちには

新緑という愛が待っている




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遠い国から来たきみに

何を伝えてあげれただろうか

過ぎゆくきみに風が寄り添う


ふたたび会える日はくるだろうか

遥か空の向うから

ポンヌフに新たな風が舞い降りる






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きみには見えるだろうか
ボーヴォワールの面影が

きみには聴こえるだろうか
左岸を彷徨う異邦人の唄が

きみには届くだろうか
熱いショコラショーの香りが


この場所を目指し

この場所へ還る


サンジェルマン・デ・プレ

悠久の時と夢の狭間で





 【No.225】Bonsoir  2019/08/26 (Mon)
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どんな日にも「暮れる」ときが訪れる

たとえ雨が降っていようと

どれほどの風が吹いていようと


そして私たちにも「暮れる」ときが訪れる

多くの富に恵まれていようと

あるいはその日暮らしをしていようと



空のカンバスにグラデーションがかかる頃

左岸の夕暮れに語りかける

今日という一日に感謝をこめて




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きみの微かな寝息が

家族の幸せを育んでいる

安らかな寝顔の中に

きみの夢が映しだされる

きみは家族に生かされ

家族はきみに生かされている


自分でも不思議なことだが

子守唄を覚えたいと思った

まだ言葉を発しない きみのために





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美しいひと 麗しい花

それは名前など知らなくとも

そばにいるだけで心がなびく

ただ記憶に留めるには

名前を知りたくなる

何処かでまた会えるだろうか




Scabiosa スカビオサ
Ranunculus ラナンキュラス
Viburnum ビバーナム



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あなたがいたから

長い道のりを歩いてこれた

共に歩み先立ったひとへ

ときおり話しかける

あなたと会えてよかった

そう思えることが

幸せに繋がっている


遠くを見つめる自分に

彼方から風がふく





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