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 【No.43】電話機  2014/10/25 (Sat)
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それは遠い昔の話ではない。

電話機を見つめながら、長い時間をともにした。
今の携帯電話に比べれば重い受話器を片手に、何時間も話していた。
好きな人や親友、家族に何かを伝えるとき、固定電話は大切な唯一の通信手段だった。

ひとり暮しのときはダイアル式の電話で、数字がもどるときのジィーという音がそのときの気分で心地よくも不快にも感じた。
そんなレトロな時代だったが、携帯の時代にはない良さもあった。
不便さと引き換えに想像する豊かさがあった。

待ち合わせで何分も待ったとき、どれほど相手のことを考えていただろうか。
そこには、相手への思いやりや信頼があった。
デジタルですぐに答えを出すほうが楽かもしれないが、想像する豊かさはない気がする。

携帯電話が必需品の時代、自分の気持ちの中にそっと忍ばせる優しさを何処かへ忘れてきたのかもしれない。





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