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▲⭐️P4260118

それは何処か懐かしさと共に求めていた空気だったのかもしれない。

仙台、2014年初夏。長袖のシャツ一枚が心地よく身体に感じられた。新緑の隙間を風が通り抜ける。

仙台に来たのは初めてだ。震災後の新しいオフィスやマンションは過去を覆っていたが、欅の樹木が語る長い年月と文化の薫りは肌で感じ取れた。

蛇行する広瀬川がまばゆく光る午後、わたしは散策がてら川沿いにあるカフェでぼんやり外を見つめていた。
入れかわり来店する客と片付けにまわる何人かの女性。学生の街ならではの若さが感じられる。
店内にはセンスのよい落ち着いた選択の本が所々に置かれていて、緩やかに響く音がタンノイのスピーカーから聴こえてくる。濃いブルーのサランネットがカフェに良く溶け込んでいる。

店内に差し込む斜光が長くなった頃、ようやく店から出てホテルへと向かった。
途中、東北大学の夕陽に照らされた並木にカメラを向ける。
ひととき深呼吸をしたあと、澄み切った空気に1/160秒、瞳を閉じた。



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