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うわべのことだけつくろう

そういうことが嫌いだった

それでもながい年月のなか

それにもなにか意味があるような

そんなふうに思えてきた

いまでは紙のレースが

愛おしく感じられる





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いつの頃からだろうか
街のレストランやカフェで
オリーブをよく見かけるようになった

オリーブオイルが使われるイタリア料理店など
店先での雰囲気づくりに一役かっている



オリーブの写真は
そのまま撮ると葉の色が均一なため
どうしても画面が単調になる

白い背景に映し出される影は
淡いグレーが水面を描き出す


うつろな夏に
オリーブの影を追うひととき





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物語の始まりは自然なほうがいい
出来たらひとも登場しなくていい

音もかすかに聞こえる程度で
絹の雲が移ろう空

一夜が明け澄みきった空気に
常温の水のような感触の朝


そんな朝を描けたら
物語の始まりとして理想的だ





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この写真を撮ったのはいつ頃だったろうか。
確か20年くらい前だったと思う。

6×6フォーマットカメラにブローニーのモノクロフイルム、
当時は左側のポケットに未撮影のフイルム、
右側のポケットに撮影済みのフイルムをいれて、
カメラバッグの重さにもめげず街を歩きまわっていた。

12枚を区切りに、路地裏や日陰でひと息つく。
このフイルム交換作業は一見地味で面倒なようだが、
自分にとっては大切な儀式のような気がしていたのを覚えている。

デジタルの今になってもフイルムこそ使う機会は減ったが、
それほど状況は変わっていない。


話を写真にもどすと、
この左岸にあったレストランの店名表示を撮ったのは、
確か明け方から歩きまわって
かなり疲れていた時間だったと思う。

ガラスに反射した背景と浮き上がる店名。
今ではプリンターで出力したシート文字をよく使うが、
当然ながらこの文字は職人による手描き文字だ。


タイポグラフィは書体とレイアウトが
その創られた時代によって息づいている。

飲食店も様変わりするので、撮影当時のこの文字は
もう残っていないかもしれないが、
そのとき感じた何とも言えない文字の美しさに、
しばらくその場で見惚れていたことだけは今も記憶している。




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別の世界へ繋がるもうひとつの扉。
そういう扉があったらいいなと多くの人が
想像してきた。


ハリーポッターの駅構内の柱、ドラえもんのどこでもドア、
そして村上春樹氏の小説にも登場する異次元への入口。
それは肉体とは別の精神的な欲求の彷徨いかもしれない。

睡眠中に現れる夢の世界は意図したものとは無関係に出現するが、
それも現実の世界とは違う別のステージなのだろうか。


物心のついた頃から、人は死んだら何処へ行くのかと
考えることがよくあった。

死ぬということは普段の睡眠からずっと覚めずに、
そのまま眠った状態が続くことなのだろうか。
いや、身体の細胞が全て静止すると当然脳の動きも止まり、
電源が切れるようにそれまで脳に現れていた画面がプスっと
切れるということなのか。


生きている現在、回答は得られないままだが
いずれその時は訪れる。

出来れば現れてほしくない扉もある。





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