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以前大学時代の同窓会があった。

これまでこうした顔合わせには敬遠していたが、年を経て丸くなったせいか何故か出席する気になり、懐かしい母校へ出向いた。

それぞれが卒業後に歩んだこれまでを語り、夢を抱いていた学生時代とは違う現実感が垣間見れた。時間の経過がいたずらに過ぎてしまった古き友人達との会話は、嬉しさと共にさみしさもあった。

飲み会の帰り際、親しい仲ではなかったが一人の同級生から声をかけられた。
「卒業制作の作品は今でも覚えているよ。タイトルといい内容といい、自分にとって強烈に印象に残っている。地元が立川だったこともあるけど、あの作品を見たとき、やられたって気がしたよ。」

自分の卒業制作は立川基地跡地をテーマにしたものだった。
気恥かしさと同時に自分でも忘れかけていた卒業制作のことを思い返した。

それより30年ちかくが経過してから感想を言ってもらったことに、驚きと嬉しさがあった。

30年。今をゼロにして過去とこれから先のことが想いを駆け巡る。
30年後に今の感受性をどこまで継続していられるだろうか。
それは思っているより早いかもしれないが。



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何年も前の話だが、パリのとある有名なホテルにあるレストランに入った。

しばらくして席を立った自分はレストランの入口付近へもどり、サービスの人に化粧室の場所を尋ねた。

案内されたとおり入口斜め前のミラー貼りの通路へ向かったのだが、化粧室らしき場所は見つからなかった。
もう一度もどり再度尋ねたが結果は同じ場所を指し示すばかりだった。

冷静に教えられたミラー貼りの通路にあるミラーに目を凝らすと、ドアノブはないが小さく化粧室の文字がある。
だまし扉のようなそのミラー扉をおもむろに押すと、まさにそこは化粧室だった。

「いかに存在感を消すか」ということだろうか。
考え方が違うといえばそれまでだが、分かりやすさを追求した案内が多い日本では、もしこんな案内しかなかったら文句を言うお客がいるかもしれない。

「どのようにもてなすか」「もとめられる問いにどう応えるか」

そして道は一つではない。




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