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きみの微かな寝息が

家族の幸せを育んでいる

安らかな寝顔の中に

きみの夢が映しだされる

きみは家族に生かされ

家族はきみに生かされている


自分でも不思議なことだが

子守唄を覚えたいと思った

まだ言葉を発しない きみのために





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美しいひと 麗しい花

それは名前など知らなくとも

そばにいるだけで心がなびく

ただ記憶に留めるには

名前を知りたくなる

何処かでまた会えるだろうか




Scabiosa スカビオサ
Ranunculus ラナンキュラス
Viburnum ビバーナム



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あなたがいたから

長い道のりを歩いてこれた

共に歩み先立ったひとへ

ときおり話しかける

あなたと会えてよかった

そう思えることが

幸せに繋がっている


遠くを見つめる自分に

彼方から風がふく





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ひとしきり降った雨も
午後には何処かへ消えていった

数冊の本をむき出しで抱えたまま
大学生らしき若い女性が前を通りすぎる

今ではトートやリュックに詰めこむのが
普通だったからか
その女性の姿が珍しく感じられた


しばらくして近くのカフェに入ると
偶然 先ほどの女性が外に面した席で
本を読んでいた

少し離れた席で私はコーヒーを注文した

5分ほど経ったころだろうか
私の目に意外な彼女の表情が映る


泣いていた
彼女は本を読みながら確かに
泣いている様子だった

何故かその光景が
脳裏に焼きついて離れなかった

本を読み涙する横顔

確かにそれは
特段に珍しい姿ではないかもしれない

ただ今の時代 パソコンや携帯電話を見つめて
涙している姿を見ることはほぼない

やはりそれは本を読むということからくる
感受性なのだろうか


そういえば自分も本を読んで泣いたことがあった
もう数十年前のことだ

感受性の高い若かりし日
一冊の本から受ける感動は計り知れない


本であれ音楽であれ
誰もが得られる感動との出会い

最も大切にしたいものが
色あせていく気がしてならない




 【No.217】鳥の眼  2019/06/23 (Sun)
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ドローンで撮られた空中からの映像は
私たちの視覚では捉えることのできない
素晴らしい画像を提供してくれる

「鳥の眼」は人としての憧れである

もし自分が空を飛べて
自らの眼でいろんな対象を見る事ができたら
それはどんなに感動的なことだろう


1783年 空気より軽い気体を大きな風船に詰め込んだ
「熱気球」で初めて有人飛行に成功した
フランスのモンゴルフィエ兄弟


彼らはその時「鳥の眼」を得たと確信したに違いない


230年以上経過した今
私たちは進化した飛ぶカメラを使い
更なる「鳥の眼」に近づけたのだろうか

残念ながらそれは「レンズの眼」を通した映像で
私たちが自由に空を飛び 見た映像ではない


あと200年後にはそれも可能になるだろうか


未来の博物館には
「200年前 まだ私たちが自由に空中を移動できなかった頃
こんな玩具を使った映像を見るしかありませんでした」
そんなドローンの展示があるかもしれない




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暮れかかる街にシャボン玉が飛ぶ
虹色の光が目の前を通過する


Un deux trois

一つめは過ぎ去った想い出

二つめはまだ見ぬ夢

三つめは・・・
声を出さずこころに想い浮かべる


それはあっという間に
何処かへ消えていった





 【No.213】三姉妹  2019/05/27 (Mon)
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それはまだ王様がいた頃のお話

王妃には三姉妹の女官が仕えていました

長女の女官は責任感が強く歌が得意でした

次女の女官はもの静かで人見知りでした

三女の女官はとても勝気で負けず嫌いでした


ある寒い朝のこと

城を大勢の敵が取り囲みました

王妃は三姉妹の女官たちに共に逃げるよう伝えます

長女はすぐさま身仕度を整えました

次女も長女に従い僅かな荷物をまとめました

三女だけは城に残ると言い張り聞き入れませんでした

時が経ちやがて敵が城へ攻め入ると

長女の女官は王妃にこう伝えます

王妃さま ここでお別れです

もう時間がありません すぐさまお逃げください

私たちはここへ残ります

王妃は他の女官たちを連れて城外へと向かいました



それから三姉妹の女官たちがどうなったのか

行方を知るひとは誰もいませんでした


数年後


街の片隅に小さな料理店が開店します

そこには三姉妹の姿がありました

料理は次女 提供は三女 経営は長女の役割でした

あるとき長女はふたりに言いました

あのとき一緒に逃げていたら今頃どうなっていたかねえ

王妃共々皆が捕まって牢獄へ入れられたそうよ

次女が答えました

あのとき三人で調理場へ行って隠れたから生き延びたのよ

人に焼かれる前に自分たちからオーブンに入ったんだから

三女は自慢気に言いました




三姉妹のその後を伝えるものは何もありません

ただ店は残された家族により代々引き継がれ

店の奥には三姉妹の人形が飾られていました





 【No.212】終着駅  2019/05/23 (Thu)
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起点があればそこには必ず終点がある

途中どんな素晴らしい経験をしようと

遠ざかる景色をただじっと見ていようと

列車はいつしか終着駅へとたどり着く

朝に下車した学生

夕暮れに乗り込んだ老夫婦

長い旅では乗り合う人たちも入れかわる

そして終着駅では誰もが席をあとにする



ひとは幾度こうして旅に向かうのか

新たな出会いを求め

時の揺りかごに乗って



Gare Saint-Lazare / paris





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うつむくきみの

なきそうなきみの

うなずくきみの

ほほえむきみの

そらをみるきみの

すべてをこころに

うつしとれたら





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安らぎを得たいなら
この花に話しかけるといい

誠実な気持ちを受けとめる白い花は
こころに憩いを差しだしてくれる

「真珠」を意味するギリシア語の
Margarites(マルガリテス)が語源という
Marguerite(マーガレット)


もどれない月日を振り返るとき

白い宝石の囁きと共に





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